バランス駆動ヘッドホンアンプ製作 その5

balanced hpa pcb (right channel)部品を集めシャーシを加工し回路の見直しも済んだので、部品を実装します。部品実装のセオリーは、背の低いものから高いものへ、内側から外側へ、です。抵抗器を実装する際は、カラコードの向きを揃えましょう。電解コンは熱に弱いので(自己修復しますけども)、足をある程度切り詰めてから実装すると、すんなりいきます。また、極性にも注意が必要です。

写真左側の緑色のジャンパー線は、バランス化のためのものです。初段グリッド入力への負帰還追加しと、初段差動出力のcold(逆相)側信号の取り出し、下側回路への電源の供給(と信号ループの形成)です、信号入力は基板の左下の方から、今回は使わないパターンを利用します。そのため、この入力回りの実装がイレギュラーになっていますので注意を。

トランジスタやFETは、足の向きに注意しましょう。今回終段に採用した2SC5171/2SA1930は、標準の2SC3421/2SA1358とは足の並びが逆です。コンプリペアの外形は同じですので、ラベルをちゃんと確認しましょう。かく言う私は、2SC5171を方チャネルに4コ実装してしまいました。不覚。

基板への実装が完了したら、左右チャネルの基板をスペーサで二階建てにします。次にパネルに実装する部品と基板とを接続します。メンテナンスする場合を想定し、配線に少し余裕を持たせましょう。また、オーディオ信号が流れる配線は、行きと帰りを捩っておきます。心に余裕があれば、捩るピッチをそれぞれで変えておくとbetter。DCの配線は特に捩る必要はありませんが、正負の配線をまとめておくという意味でも、軽く捩っておきます。

今回はバランス駆動アンプですので、出力のcoldとアースはまったく別ものです。アースはあくまでもゼロ電位の基準となるだけです(あとはシールド)。ですので、適当にシャーシアースをXLRの1番ピンに接続します。左右チャネルのhot/coldはそれぞれ正しく接続しないと左右で位相が逆になるので注意が必要です。

LEDは例によって、万能ボンドで固定するだけです。アノードとカソードを逆にしてしまわないよう注意。今回は2枚の基板を利用しましたので、片方のLEDはフロントパネルへ、もう片方はシャーシ内(基板上)にそれぞれ実装しました。シャーシの蓋を開けた場合でも、電源のON/OFFの確認が簡単になります。

XLRレセプタクルは3ミリネジではなく、2.6ミリネジで固定します。パネルが飾りネジで留められているのですから、レセプタクルもそれっぽくしたいですね。ということで、六角穴のあるキャップボルトを使ってみました。キャップボルトは、秋葉原のネジの西川などで購入できます。

パネルに実装した部品との配線が完了したら、一休みします。机の上を片付けて手を洗って、茶でも飲みましょう。そして一念発起して、ACアダプタを接続して電源を入れてみます。火花を吹いたり煙を吐いたり爆発したりする部品がなければ、軽く胸を撫で下ろしましょう。

次に、ざっと電圧を計測します。期待する電流値と抵抗値を掛けた値が計測されれば問題ありません。抵抗毎に検出されるであろう電圧のリストを作成しておくと、効率的に作業を進められそうです。もし期待した値と掛け離れた値になった場合は再度計測し直し、それでもNGな場合は電源を落とします。

今回はプリント基板なので基本的には配線を間違うことはありませんが、上述のトランジスタの足の並びや取り違い、抵抗値の勘違い、ダイオードの向き、などなど、実装を間違う可能性は多々あります。また、基板とパネル部品との配線を間違っている可能性もあります。その他、トラブルシューティングは書籍『理解しながら作るヘッドホン・アンプ』P.86からのトラブルシューティングも参考にして下さい。

続いて調整を行いますが、今回は初段FETを選別したので初段のDC調整は不要です。また、負帰還量は固定です(利得は調整できません)。

念のため、出力も確認しておきましょう。無信号状態でhot/cold間に電圧が出ていないか、1Vrms, 1kHzあたりを入力して2Vrms強が出力されるか、等々。入出力を厳密に測定できるのであれば、ボリュームを最大にして利得を求めておくとよいでしょう。

問題なければ、いよいよシャーシを閉じます。タカチのHENシリーズには標準の皿ネジとゴム足が付属していますが、好みによって変えることもできます。今回は、フロントパネルの皿ネジを飾りネジに交換してみました。飾りネジもネジの西川にあります。

シャーシを閉じたら、再度一休みします。机の周りも片付けてお茶を淹れて、お気に入りの音源を用意しておきます。心が静まったら、ヘッドホンを接続し、ボリュームを最小まで絞って、電源を入れます。まだ音源は鳴らしません。また、ノイズが聞こえないことを確認します。

再度ボリュームを最小まで絞ったら、音源を鳴らしてみます。徐々にボリュームを上げていきます。音がちゃんと出ることを確認したら、一応は問題なく動作しているということになります。ボリュームを上げても歪みっぽくならないことや、左右チャネル間の音量のバラつきや違和感(位相差)がないこと、音にノイズが混じらないことなどを確認できたら、ひとまず作業完了です。

明日、電圧等を再度測定し、問題なければ完成とします。写真も明日以降にアップします。お楽しみに。

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