バランス駆動ヘッドホンアンプ製作 その4

BTLヘッドホンアンプ 回路図 (修正版_2)シャーシ加工も済んだので、いよいよ部品の実装と言いたいところですが、一旦ここで回路図を見直します。ポイントは2点。一つは負帰還(利得)、もう一つは信号ループです。

先の検討では、51kΩと56kΩとで利得6dB(2倍)程度を得ると書いていましたが、一点ポカしました。P-G帰還では、入力がこの二つの抵抗で分圧されてしまうために目減りします。そのため、利得を2倍にしたつもりが1倍程度になってしまいます。この負帰還素子を51kΩと120kΩに変更することで、およそ2倍の利得が得られます。

検証しましょう。およそ2mAを流した場合の2SK170のgmが20ですので、素の利得Aはgm*r = 20*2.2 = 44、なのですが、おおよそ35程度に落ち着くようです。負帰還定数βは(51+120)/51 = 3.35になりますので、負帰還時の利得A’は(35*3.35)/(35+3.35) = 3.06、負帰還素子による分圧を勘案すると、最終的な利得A”は 3.06*(120/(51+120)) = 2.14 となります。およそ6dB、期待した値になりました。

次に信号ループを見てみます。hot側のFETドレイン抵抗を含む信号ループを考えてみますと、一つは二つのFETから構成されるループ、もう一つはダイヤモンドバッファからアースを通り、電源デカップリングコンデンサから正電源側の配線を通ってドレイン抵抗に戻るループとなります。この他に、ダイヤモンドバッファから負荷を通り、アース→デカップリングコン→正電源と戻ってくるループ(ブリッジ接続すると、このループがアースを通らずにcold側を通る?)と、ダイヤモンドバッファから負帰還素子を通り、アース→デカップリングコン→正電源を通って戻ってくるループとなります。たぶん。勘違いしてなければ。自信はあまりありません。

さて、cold側も同様に考えてみると、以前の回路図のままでは二つ目のループが構成できないことが分かると思います。これを解決するために、hot側とcold側とで正電源を共有しましましょう。デカップリングコン側にある既存の基板パターンを流用することもできますが、ループを不用意に大きくしないためにも、初段ドレイン抵抗のあたりからジャンパーで引き出すのがよいかも知れません。同一チャネルなので共通インピーダンスはあまり気にしなくてよいと思いますが、どうなんでしょうね?

これで問題ないレベルになったと思います。定数も反映させた回路図をアップします。いよいよ次回こそ実装開始?

2010/Jun/11更新: 回路図に修正漏れ(VR1の削除忘れ)がありましたので修正しました。

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