FET式差動ヘッドホンアンプ バランス化

FET式差動HPA BTL化書籍『理解しながら作るヘッドホン・アンプ』を購入すると、付属のぺるけ式FET差動ヘッドホンアンプ(HPA)のプリント基板に加えてもう一枚、プリント基板を有償で入手することができます。1枚でもステレオのHPAを実装できますが、これが2枚になる訳です。HPAを2台、ということも考えられますが、私は既に1台自作済みです

せっかくの2枚の基板ですから何か面白いことをしようかなぁと妄想していたところ、BTL(バランス駆動)アンプを思い付きました。BTLはBridged Transformer Lessの略で、負荷(ここではヘッドホン)の一端をアースしてもう一端をドライブするのではなく、両端をそれぞれ逆相の信号でドライブする回路です。正相の増幅器と逆相の増幅器を負荷がブリッジするように接続する訳です。

初段は差動回路ですので、片方(信号を入力しない方)のFETのドレインから正相の信号が得られます。信号を入力する側のドレインからは逆相の信号が得られます。この逆相の信号をもう片チャネル分のダイヤモンドバッファ回路に入力することで、逆相の出力が得られるという訳です。差動回路による位相反転は精度がよいですので、しっかり精度を取った負帰還抵抗を用いた負帰還回路と組み合わせることで、より精度を高められることでしょう。

負帰還は、出力を分圧して初段ゲートに入力します。このゲートに入る分圧抵抗は入力インピーダンスの一部になりますので、あまり小さい値にはできません。入力ボリュームが50kΩほどありますので、同じぐらいの値にしましょう。負荷には逆相の信号が入力されるので利得は片チャネルの利得の倍になります。ですので、およそ1倍強あれば問題ないでしょう。

また、負荷を開放した時に10MHzあたりにピークを発生するのを防ぐために、元回路の負帰還素子が200Ω程度であるとのことで、出力に200Ωの負荷を並列に入れておきます。

回路図は、ぺるけさんが公開されている、書籍に付属のプリント基板の回路図をお借りしました。片チャネル分です。著作権的に問題がある場合は、お手数をお掛けして申し訳ありませんがご指摘下さい。

以下、要検討です。正相側(あるいは逆相側)のダイヤモンドバッファ前段の2SA1015のコレクタ抵抗(1.5kΩ)を1kΩ+1kΩ半固定抵抗器にすることで、ダイヤモンドバッファの出力のDC電位を正相側と逆相側の両方で揃えることができそうです。となると、出力に入れているDCカット用の電解コンを出力側から排除できます(負帰還側には残す必要がありそう)。ここまで作り込んでもよいですが、基板のパターンが足りないので今回はパスですね。

2010/May/14更新: 出力段の負荷に並列に入れる200Ωが負電源に繋がっていたので修正しました。

2010/Jun/06追記: この回路ではcold側の信号ループが切れています。信号ループを検討して修正した回路図も上げていますので、そちらをご確認下さい。

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FET式差動ヘッドホンアンプ バランス化 への1件のフィードバック

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