真空管アンプの「しくみ」と「基本」

Ayumiのハンドルネームでおなじみ、Ayumi’s Labを運営される中林歩さんによる、真空管アンプ設計の解説書です。既存の書籍と違うのは、回路シミュレータを積極的に活用しているところです。

これまでの真空管アンプ設計の書籍と言えば、入門書はデッドコピーのための回路見本、中上級者向けは小難しい数式が並んでいるものが多かったように思います。回路定数一つにしても、「なぜこの値なのか」「この値を変えるとどうなるのか」「この部品の意味は?」「この部品を省略するとどうなる?」といった疑問に応えられるものは少なかったなかったように思います (そんな書籍があるなら教えて下さいホント)。

そこに登場したのがこの書籍です。PC上でのシミュレーションですから、高価な機材を購入する必要もなく、多数のパーツを購入する必要もなく、そしてハンダごてを振り回す必要もなく、様々な実験回路を試すことができます。

この書籍で採用されている回路シミュレータは、TI公認のTINAというSpice準拠のシミュレータです。収録されている真空管のSpiceモデルもAyumiさん自作の精度の高いものとなっており、国産の出力トランスのモデルが収録されているのも魅力的です。

2台目の真空管アンプを自分で設計してみたいけど、例えば回路定数が適切なのかどうか迷ってしまう、そんな脱初心者を志す方にお薦めの一冊であります。

  • 著者: 中林歩
  • 出版: 技術評論社
  • ISBN: 4774138231
  • 価格: \3,129

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