amp design」タグアーカイブ

LS8A直結全段差動PPアンプ その2

3ヶ月ほど放置してしまいましたが、前回の状況からあまり進捗はありません。フィラメントを直流点火するためのDC-DCコンバータの基板を試作した程度です。試作はOlimexとFusionPCBを利用しました。 あまり話題もないので、3ヶ月前に作った回路図を上げておきます。 前回の記事の通り、初段は差動カスコードブートストラップで出力段と直結しています。ちょっと過剰とも思える初段ですが、ユニバーサル基板で高密度に実装してみたいと思います。欲を言えば初段も基板化したかったのですが、色々と実験もしたかったので基板にはしません。 B電源は標準的なミニワッターのものです。C電源は抵抗一発です。フィラメントを直流点火するためのA電源は、繰り返しになりますがDC-DCコンバータを採用します。これは基板化しましたが、放熱パッドをうまく半田付けできるか、チャレンジです。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , | コメントする

LS8A直結全段差動PPアンプ その1

この夏のために省電力アンプを作成しようと春頃から画策していたのですが、気が付いたらもう秋も深まってきた今日この頃、却ってアンプ作成にもってこいの季節になってしまいました。半年ほど温めてきたアイディアですが、そろそろ形にようと思い立ちました。 今回の第一のコンセプトは省電力アンプ、要はミニワッターです。今愛用している6S45P-E定電流単段シングルミニワッターも悪くはないのですが、正直、低音域が物足りない。豊かな低音を求めるのであれば、やっぱりPPアンプを選ぶのが無難です。しかし通常の出力管では省電力にならない。しかし既存ミニワッターのデッドコピーじゃつまらない。 省電力のもう一つのキモは、DC-DCコンバータの採用です。後述するように直熱出力管を採用しますが、電力効率のよいDC-DCコンバータを使って直流を得て出力管を点火します。その一方で、B電源の電圧のドロップには抵抗を使わざるを得ず、ここが省電力を徹底できない反省ポイントであります。 第二のコンセプトは、スッキリしたシャーシです。なるべく余計な放熱孔は空けず、ラグを立てるためだけの穴も空けず、当然シャーシ上に見えるネジの頭も少なめに。これは故・浅野勇さんの作品を眺めていて感じたポイントでもあります。 また、あまり厚みのあるシャーシだとズングリムックリ感があるので、薄めのシャーシを採用したいと思います。B電源の整流用電解コンが大変なことになりそうですが、見た目も重視ということで。 第三のコンセプトは、例によって平衡入力対応です。これはもう徹底していきましょう。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , , , , , | コメントする

4ヶ月ぶりの更新

4ヶ月ぶりに更新しました。いずれも回路図が上がっていませんが、後日、左側の記事コンテンツの方に追加する際に掲載しておきます。 以下、近況など。 その1。先月の真空管オーディオフェアのフリーマーケットに参加しました。一番奥で色々と売れずに困っていたのが私です。売れ残りはほぼすべてヤフオクで捌けました。一部の球はフリマよりも高くなりましたので、実はフリマ参観の手間を考えると微妙に損したのかも? その2。タクトさんとサンエイさんの営業情報の掲載が滞っていてスミマセン。サンエイさんはこのところずっと休業のようです。店の前にも営業日カレンダーが掲載されていません。タクトさんの分については余力があれば掲載します。 その3。トラ技の記事に触発されて、基板CADのKiCadを触り始めました。後述するアンプで使う予定のDC-DCコンバータ用の基板を作るのに利用しています。このDC-DCコンバータの回路はソフトン善本さんの300Bアンプを参考にしています。 その4。上述の基板は、海外のPCB作成サービスであるOLIMEXとFusionPCBを使って作ってみることにしました。来週中には届くかも? この辺の基板作成→発注の話はまた後日、個別の記事にします。 その5。前述のアンプですが、初段に2SK170のカスコード、出力段は直熱三極管 LS8A (3A/109Bコンパチ)の直結全段差動ミニワッターPPアンプにする予定です。LS8AはDC-DCコンバータで直流点火します。この辺のアンプ設計の話もまた後日、個別の記事にします。

カテゴリー: diary | タグ: , , , | コメントする

E182CC全段定電流直結シングルアンプ 構想その7

1ヶ月ほど間が開いてしまいましたが、シングルアンプの計画はまだ進んでいます。 先月末の時点で回路図がだいたいまとまってきていたので、LTspiceでシミュレートしていたところ、帰還量を増やすと低域の利得が上がってしまうことが分かりました。低域時定数が3つ(以上)あり、スタガー比が確保できていないのが原因であろうと推測した訳です。 が、信号ループを最短化した場合の低域時定数の求め方が分かりません。そこで、ぺるけさんが運営されている「大人の自由空間」掲示板(現・「自作ヘルプ掲示板」)にて、この回路図を出した上で質問してみました。 そこで指摘を受けたのは、「そもそも初段信号ループに問題がある」というものでした。初段カソードが定電流回路によってアースから浮いているため、信号ループが構成されていない、という指摘です。考え方としては、初段カソードは(交流的に)アースに近い方がよい、グリッドとカソードは完全に絶縁されているのではなく、(バイポーラトランジスタのように)グリッドからカソードへ信号が流れている、と考えると分かりやすいのではないか、とのこと。つまり、出力段のような信号ループを最短化するコンデンサを挿入すればOK、というような単純な話ではないようです。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , , | 1件のコメント

E182CC全段定電流直結シングルアンプ 構想その6

さて、これで位相補正のためのコンデンサ容量を除いて一通りの設計が完了しました。ここまで設計を進めてきた感想など。 何よりも、全段差動PPアンプの合理性を感じました。この全段定電流シングルアンプでは、前段も出力段もカソードがアースから浮いています。そのため、ヒーターハムを拾ったり、電源のリプルノイズが増幅されてしまいます。これを防ぐために、ヒーターバイアスやリプルフィルタなど、回路構成を配慮する必要がある訳です。 しかし全段差動PPアンプでは、これらはコモンモードノイズとしていとも簡単に除去されてしまいます。差動回路の利点が見事に活かされた結果、回路はシンプルになり、ヒーターバイアスや強力なリプルフィルタなどに物量を投資せずに済む訳です。初心者が設計、実装しても破綻しにくいという訳ですから、素晴しい回路だと思います。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , | コメントする

E182CC全段定電流直結シングルアンプ 構想その5

最後に電源部です。オリジナルの回路(定数)もまだ微妙にアップデートされています(リプルフィルタの120kΩ→130kΩ等)が、気にしない方向で。 大枠はオリジナルと同じです。初段の定電流回路をカソード電位で賄うようにしたため、マイナス電源が不要になりました。初段、出力段ともにカソードがアースから浮いているために、電源のリプルが顕在化する可能性大です。47uFのコンデンサを100uFにすることでリプルはおよそ半分になりますが、時定数が倍になりますので電源の立ち上がりがより緩慢になります。今回は定電流回路にMOS-FETを採用したので耐圧は問題になりませんが、もしLT317を使う場合はシミュレーション等にて確認した方がよいかも知れません。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , , | コメントする

E182CC全段定電流直結シングルアンプ 構想その4

前回の記事で、ダンピングファクタ(DF)を求め忘れていました。E182CCのデータシート(13ページ目)によると、Ip=20mAの時、rp=2kΩとのことで、素のDFはおよそ 5k/2k=2.5 となります。ここに6dBまたは12dBの負帰還を掛けた場合、それぞれダンピング・ファクタ算出便利帳を参考に計算してみますと、 (2.5 + 1) * 2 – 1 = 6, (2.5 + 1) * 4 – 1 = 13 となります。ものはついで(?)とばかりに、高域特性も求めておきましょうか。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , , | コメントする

E182CC全段定電流直結シングルアンプ 構想その3

ミニワッター構想記事もその9まで来てしまいました。 前回の記事で、定電流回路の高耐圧トランジスタをMOS-FETにすることを書きました。これに伴い、回路図もアップデートです。MOS-FETへの交換の他、ゲートへの発振抵抗を追加してあります。 さて、今回は出力を計算し、負帰還量を求め、回路図をfixさせたいと思います。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , | コメントする

E182CC全段定電流直結シングルアンプ 構想その2

前回の記事で定電流回路の高耐圧トランジスタを使うことにしましたが、見直しが必要です。 出力段の定電流回路は20mAですが、使おうとしているトランジスタのhFEはおよそ50。つまりベース電流が0.4mA必要です。しかしベース側にはB電源から220kΩ経由でおよそ1mAしか供給していませんので、安定性に不安が残ります。また、20mAの電流のうち0.4mAがベースから供給される訳ですから、コレクタ側は19.6mAの定電流となります。ほんの2%ですが、あまりいい気持ちはしません。 一つの解決策は、もっとhFEの大きい高耐圧トランジスタを使うことです。しかし、この手のトランジスタは大抵、内部でダーリントン接続されており、かつB-E間に抵抗が挟まっていますので、小電流には使えません。つまり、出力段はOKですが、初段には使えないということです。ディスクリートでダーリントンにする、という手もなくはないですが、正直面倒。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , | コメントする

E182CC全段定電流直結シングルアンプ 構想その1

前回の記事から少し間が開きましたが、ミニワッター構想はまだまだ深めていきます。 さて、前回は初段もE182CCで賄う方向へシフトしましたが、せっかくなのでこのまま話を進めましょう。前回はおおよその電圧の配分を検討しましたが、今回は実際の回路定数まで入れてみました。 一つの方針として、抵抗等は入手性が高く、一つの部品で済むようE24系列の値を採用しました。そのため、微妙に最適化されていないような気がしないでもないですが、ミニワッターですので出力が多少小さくなろうが気にしない方向で。 まずB電源の電圧ですが、195V巻線を整流して120kΩと1.5MΩで分圧した後にMOS-FETのG-S間で4V落ちるとして、およそ227Vが得られるとします(電源部の回路図はぺるけさんのオリジナル参照のこと)。初段プレート電圧を60Vとすれば、出力段のP-K間におよそ150V供給できます。

カテゴリー: tube amp | タグ: , , , , , , | 1件のコメント