バランス駆動ヘッドホンアンプ製作 その6 (完成)

BTL headphone ampぺるけ師匠こと木村哲さんの『理解しながら作るヘッドホン・アンプ』に付属のぺるけ式FET差動HPAの基板と、木村さんが有償(\900)で配布している同じ基板の2枚を使うバランス駆動ヘッドホンアンプが完成しました。

  • 電源: 15V 3A ACアダプタ
  • 消費電流: 74mA (片チャネル)
  • 利得: 2倍 (6dB)
  • 出力: バランス (平衡)

初段のFETは治具で選別した(つもりだった)のですが、測定してみたらドレイン電位が0.2Vもズレてしまいました。初段の定電流回路には3.9mAが流れています。電源電圧が高くなっているので510Ωから360Ωに変更したR13を少し減らして増やして、電流を増やしてもよいかも知れません(要検証)。

hot-cold間の利得はほぼ2倍(6dB)、対アースでhot/coldともに利得が揃い、きれいなバランス(平衡)出力となっています。

BTL headphone amp inside overviewはらわたの俯瞰です。シャーシはタカチのHEN110620です。二階建てになっているので、片チャネル(写真のは右チャネル)しか見えていません。アースはリアパネルのRCA端子をシャーシに直付けして左右チャネルで共通にした後は、完全に左右チャネルで独立しています。出力段には2SC5171/2SA1930を使い、写真では見えにくいですが、エミッタ抵抗には虎の子の無誘導巻線抵抗NS-2Bを投入しました。

BTL headphone amp inside 2はらわた その2です。リプルフィルタを構成する電解コンC5a,bの2コにのみ、OSコン(導電性高分子アルミ固体電解コン、SEPC 16V 470uF)を投入しました。他はルビコンの超低ESR電解コン MCZ 16V 680uFです。高さに余裕がある(約20mmまでOK)ので、突入電流等を気にしないのであれば径の同じ1,000uFにしてもよいかも知れません。下側の基板から接続されているフロントパネルのLEDとは別に、上側の基板にもLEDを付けました。これで、シャーシを開けている時でも通電状態が分かりやすくなります。

BTL headphone amp front panelフロントパネルです。パネルを留める皿ネジを飾りネジに変更しました。もうちょっと小さいキャップボルトにしてもよかったかも。ボリュームつまみは、シャーシの大きさ(高さ60mm強)と質感に合わせて、大きめ(φ40mm)のアルミのものにしました。全体的にアルミのヘアライン加工なので、XLRレセプタクルの梨子地がちょっと浮いている感じもしますが、かえっていいアクセントになっているかも?

BTL headphone amp rear panelリアパネルです。シンプルそのものです。ちょっと間延びしている印象もありますが、普段は目に触れませんので気にしない方向で。

BTL headphone amp in useバランス出力に対応させたAKG K701を接続し、電源を入れたところです。ITTキャノンの標準XLRプラグのブッシュの色は、正直おしゃれとは言いがたい微妙なグレーですが、K701のケーブルもグレーなので逆にマッチしています。

さて、一晩通電してエイジングを行いました。組み上がった直後からいい音で鳴っておりましたので、特にエイジングの影響は感じません。左右チャネルのアースを独立させて共通インピーダンスを極力排除した結果か、これまでのヘッドホンアンプよりメリハリのある音がするような気がします。また、ノイズはいっさい聞き取れません。

利得は小さめの6dBですが、AKG K701ならボリュームつまみが11時から12時ぐらいの位置で十分な音量になります。SONY MDR-CD900STはK701より感度が高いですから、ボリュームをもっと絞っても十分です。

音質は色付けのない、いつも通りのFET差動ヘッドホンアンプの音です。バランス駆動にしても、そこは変わりません。在庫の関係で超低ESR電解コンを使いましたが、音質に影響はないようです。

あと、注目すべきはコストパフォーマンスです。市販のバランス出力対応のヘッドホンアンプは10万円前後しますが、自作すれば、書籍と基板1枚を含めて2万円もあれば製作できます。おまけに自作の満足感も得られます。これはもう自作するしかないですね。

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