バランス駆動ヘッドホンアンプ製作 その1

ぺるけさんの著書『理解しながら作るヘッドホン・アンプ』に付属の、ぺるけ式FET差動ヘッドホンアンプの基板を2枚使って、バランス駆動ヘッドホンアンプを作成します。

回路図の基本的なところは前掲の通りですが、以前購入した15V 1.75AのACアダプタが余っているので、これを利用したいと思います。また、hotとcoldの両方でドライブするので、利得が両方合わせて2倍強(6dB強)になるよう負帰還量を大きくします。負帰還量はVRを使わず固定します。また、負帰還量を増やすことに伴い、マイナス電源も-1.5Vから-3Vぐらいに強化します。

これらの変更に合わせて、回路定数を少し変更します。負帰還素子は51kΩと56kΩに変更。負電源を生成するダイオードを2コから4コへ増量。電源電圧と負電源の強化に伴い、初段の定電流回路(カレントミラー)の定数も変更します。詳細な計算は省くとして、定電流値を決める抵抗(R11, R12)を510Ωから360Ωに変更すればよいはず。

回路定数の変更が済んだら、まずは部品集めです。

  • シャーシ: エスエス無線
  • ボリューム: 門田無線
  • その他: ほぼすべて千石電商
  • トランジスタ: 手持ち+通販

まずRCですが、千石電商で揃えられます。東信興業の低ESR品(16V, 470uF)の在庫がなかったので、ほぼ同じ寸法のルビコンの超低ESR品(MCZシリーズ, 16V 680uF)で代用。抵抗はタクマンREY 1/4Wにしたのですが、10Ωのみ在庫がなかったので、以前購入したDALEの無誘導巻線抵抗NS-2Bを使うことにします。だいぶ大き目なので、立てて実装するかリード線をフォーミングする必要があります。

今回使う基板の標準シャーシはタカチのHEN110320またはHEN110420ですが、今回は基板を2階建にするので倍の高さのHEN110620にします。このシャーシはラジデパ2階のエスエス無線にあります。タカチの貼り付けボスとは別に、20mm25mmのスペーサも購入します。ちなみにこの貼り付けボス(タカチ T-600)は、千石電商とネジの西川ではペテットという名称で販売されているようです(型番は同じT-600っぽい)。

あとは、ボリューム、ボリュームツマミ、電源ジャック、電源SW、RCA端子、あたりを買い揃えます。今回はバランス出力なので、1/4インチのフォーンジャックではなく、5ピンのXLRレセプタクル(オス)が必要になります。シャーシのフロントパネルがそれほど広くないので、3ピンのレセプタクルを2つ設置するのは無理っぽいです。また、XLRレセプタクルに被せるキャップも購入しておきましょう。

初段のJFET(2SK170)は手許の在庫から選別します。選別にはFET選別治具を利用します。今回はドンピシャのものを4コ(=2ペア)得ることができました。ラッキーです。

ダイヤモンドバッファ後段のトランジスタには前回と同じく2SC5171/2SA1930を利用します。これも手許の在庫からhFEの揃ったコンプリペアを選別するのですが、前者のhFEは200前後、後者は150前後とまったく揃いません。2SA1930なんて100コ以上も選別したってのに、困りました。仕方がないので、1コ50円でまた仕入れて選別し直しです。この買い足した2SC5171のhFEは低め(中心値が190)で2SA1930のhFEは高め(同じく180)のバッチだったらしく、数%のバラつきで複数のコンプリペアを用意できました。かなりラッキーです。

ダイヤモンドバッファ前段のトランジスタには、こちらも前回と同じく2SC1815(L)/2SA1015(L)ともにGRランクからhFEでコンプリペアを選別します。手許にローノイズ版の在庫があるので、選別します。こちらはそれほどの精度は要求されないのですが、比較的よく揃ったコンプリペアを4組用意できました。

定電流回路には2SC1815(L)のYランクからhFEの揃ったペアを用意します。こちらも無駄にローノイズ版です。今回の回路はカレントミラーなので、定電流の精度がhFEに依存します。しかしこれは同一種別の同一ランクなので、何なく2組用意できました。

checked resistorタクマンREYの精度は1%ですが、万が一に供えて抵抗値を計測しておきます。特に初段差動回路の精度はドレイン抵抗の精度に依存しますし、回路の利得は負帰還素子の抵抗比に依存しますので、後者は特にきっちり精度を出しておく必要があります。チェックが済んだら例によって袋に戻さず、一端を紙にセロテープで留めて整理しておきます。

部品の準備が完了したら、次は実装です。

カテゴリー: hpa タグ: , , , , , , , パーマリンク

バランス駆動ヘッドホンアンプ製作 その1 への2件のフィードバック

  1. ピンバック: vacu.um-tu.be

  2. kamagasako のコメント:

    記事中に「20mmのスペーサ」とありましたが、出力段の2SC5171/2SA1930の実装時の高さが20mmあるために、「25mmのスペーサ」に修正しました。部品の購入時にはご注意下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です