E182CC全段定電流直結シングルアンプ 構想その5

E182CC全段定電流直結シングルアンプ 電源部回路図最後に電源部です。オリジナルの回路(定数)もまだ微妙にアップデートされています(リプルフィルタの120kΩ→130kΩ等)が、気にしない方向で。

大枠はオリジナルと同じです。初段の定電流回路をカソード電位で賄うようにしたため、マイナス電源が不要になりました。初段、出力段ともにカソードがアースから浮いているために、電源のリプルが顕在化する可能性大です。47uFのコンデンサを100uFにすることでリプルはおよそ半分になりますが、時定数が倍になりますので電源の立ち上がりがより緩慢になります。今回は定電流回路にMOS-FETを採用したので耐圧は問題になりませんが、もしLT317を使う場合はシミュレーション等にて確認した方がよいかも知れません。

ちなみに、リプルフィルタによる電源の立ち上がりの遅延は、LTSpiceのvoltageでexpを選択し、Rise Tau(タウ)にリプルフィルタの時定数を、Fall Tauに大きい数字を指定すれば代用できます。今回の120kΩと47uFのケースでは、時定数は

120e3 * 47e-6 = 5.6 [sec]

となります。47uFを100uFにした場合は12secですね。

忘れてはいけないのがヒーター電源。今回の回路図では特に明示していませんが、ヒーターバイアスが必要です。上述の通り、初段のカソードがアースから浮いている、つまりはヒーターより電位が高いため、ヒーターからのハムを拾いやすくなっています。スリーブの外で、ヒーターから飛び出た熱電子をカソードが拾ってしまう訳です。これを防ぐために、ヒーターの電位をカソードより高くしてやる必要があります。

初段カソード電位が約2.6V、仮にヒーターに12.6V巻線を使ったとしたら、波高値は約18Vです。つまり、2.6 + 18 = 20.6V以上は欲しいところです。こんな中途半端な電位を得るのは面倒ですので、出力段カソードの71Vをヒーターバイアスに流用するのが無難です。春日無線のKmB90Fのようにヒーター巻線が一つしかない場合は、左右どちらかのチャネルからバイアスを与えれば問題ありません。

なお、ヒーターバイアスを与える場合は、カソード-ヒーター間最大電圧(Vkf)に注意です。E182CCであれば200V (DCの場合は120V)のようですので、今回の71Vはまったく問題なさそうです。

ちなみに、ヒーターバイアスを与える場合にRCによるフィルタを挟んでフィードバックを防ぐ [pdf]こともあるようです。

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