6N23P-EV差動ラインプリアンプ構想 その3

前回はロードラインを引いて動作点を決定しました。今回は負帰還量を決定します。

一般的な真空管アンプでは、6dBからせいぜい10dB程度の負帰還しか施しません。しかしこのプリアンプの利得は2倍程度ですので、ガッツリと負帰還を掛けることになります。と言いますか、負帰還量が利得を決定します。言うなれば、OPアンプの反転増幅回路と同じです。

6N23P-EVのμは33、内部抵抗は2.6kΩ、プレート負荷は20kΩです。このとき、6N23P-EVの利得は29 (33*20/(20+2.6) となります (実際の動作点近くの内部抵抗はもうちょっと大きいので、利得は少々小さくなります)。これが二つの増幅部で分けられるので、一つの増幅部の利得はおよそ14。先立っての構想によると必要な利得は2.2倍なので、16dB (20log(14/2.2))の負帰還を掛けることになります。

さて、このラインプリアンプでは、プレートからグリッドに負帰還を掛けるP-G帰還を利用します。グリッド側抵抗を56kΩ、負帰還抵抗を100kΩとした場合、負帰還定数は2.79 ((56+100)/6)となります。このときの利得が約2.33 (14*2.79/(14+2.79)) です。上述しましたが、実際の動作点近くでは利得が少々小さくなりますので、予定していた2.2倍より大きくなりますがコレでよしとしましょう。

ここで一応、入力インピーダンスを見ておきましょう。P-G帰還の入力インピーダンスはグリッド側抵抗+(負帰還抵抗/(裸利得+1))です。今回のケースですと、約63kΩ (56+(100/(14+1)))となります。入力ボリュームに50kΩのものを利用するとすると、mix位置で50kΩ、max位置で28kΩとなります。

ここまで来れば、あとはもう一息です。次回は全体的な定数を見ていきます。

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