6N23P-EV差動ラインプリアンプ構想 その2

さて、今回はもう少し詳細に回路を検討していきます。

まずは6N23P-EVのデータシートを入手しましょう。インターネットのお蔭で、ロシア管のデータシートも簡単に手に入ります。データシートの収集サイトFrank’s electron Tube Data Sheetsに行けば、オーディオ用途のほぼすべての真空管のデータシートを入手できます。ただ、6N23P-EVのデータシートは見辛いので、今回はPhilipsのE88CCのデータシートで代用しましょう。このPDFの27ページ目を印刷して手元に用意します。

さて、B電源ですが、適当に100V-200Vのトランスを入手できたとして、整流→平滑で200Vまでドロップしたということにしておきましょう。そうすると、ロードラインと横軸(プレート電圧)との交点は200Vになります。プレート負荷を10kΩにすると縦軸(プレート電流)20mA、20kΩにすると縦軸10mAと、それぞれ横軸200Vとを結ぶ直線がロードラインとなります。

ここで、出力インピーダンスについてちょっと考えてみます。カソード接地増幅では、出力インピーダンスは真空管の内部抵抗と負荷抵抗の並列合成値です。出力インピーダンスは次段の入力容量とハイカットフィルタを形成します。つまり、出力インピーダンスが低いほど広帯域になる訳です。

6N23P-EVの内部抵抗を2.6kΩとすると、出力インピーダンスはプレート負荷が10kΩの場合で2.1kΩ、20kΩの場合で2.3kΩとなり、ほとんど変わりません。プレート負荷が大きい方が歪みは小さくなりますので、ここは20kΩを採用しましょう。

それでは再度ロードラインを眺めてみます。プレート電圧が100Vでグリッドバイアスが-2.6V程度、プレート電流が5mAというポイントが見つかります。ここを動作点にしましょう。一応、簡単に検証してみますと、バイアスは明らかに-0.7Vより深くなっています。プラスに2V弱の余裕があるので、初速度電流が流れることはないでしょう。深い方にも十分に余裕があり、1V程度の信号で歪んでしまうこともなさそうです。

ということで動作点が決まりました。次回は負帰還のあたりを検討します。

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6N23P-EV差動ラインプリアンプ構想 その2 への1件のフィードバック

  1. Nicko のコメント:

    Great datasheets link!
    I added to favorites.

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